手塚治虫の豚ピョーン

大久保八億のブログ

8月のMC大久保五兆

まずはじめにご報告させていただくが、MC大久保五兆シリーズが終了した。一番の理由は餅つき機の動画が地球上にもうないということだ。餅つき機の動画は大きく一般家庭がアップロードしているものと、企業や工場がPRのためにアップロードしているものに分けられるのだが、そもそも論として近くに田んぼのある農村とかじゃないと餅つき機って売れないのでそこまで企業もインターネットを使った販売戦術に力を入れてないし、悲しいかな農家もわざわざYouTubeに餅つき機の動画をあげる(あげる技術のある)世代の人が減っているというのもあって結果的に言えば4〜50が日本のインターネットにある餅つき機の数だった。パート100超えるまでやりたいと言っていた自分にまさか日本の農村問題がまわりまわって突き刺さってくるとは…といった感じである。正味な話、「正月」「もち米」「rice cake machine」などのワードで検索すればギリあと10はかき集められそうだったのだが、果たしてタイトルが「正月」の動画の中に20秒だけちらりと映る餅つき機を「餅つき機の動画」と言っていいものかという良心の呵責や、ラップを投稿するために深夜1時まで起き続ける生活がもともと睡眠時間に重きを置いた生活リズムを構築していたこともあって精神的にこれでピリオドかな…といった部分もあり苦渋の選択であるがこれにて終了です。意味通りの「オワコン」紹介ブログとなりますが動画最後までお楽しみください

 

23日目

餅つき機の動画のラップパートは基本的に最後の韻を過去作と被らないようにしているのだが(〜効果、〜ウォーターなどで大量に韻が踏めてしまうため)、ここに来て母音[OUA]で終わる単語が少なくなったため初期に「餃子」を使用したにもかかわらず見た目も皮の弾力も違うという理由で「水餃子」で韻を踏んだ。今作以降バレないようにゆっくり過去作との類似ラップがではじめる

 

24日目

餅つき機には3種類ある。一般的な家庭用でよく見かける、下にあるプロペラが回転してもち米をつくミキサー型と工場でよく見かける上から杵のような棒を落としてつくプレス型とどこで使用されているのか全くわからないソーセージマシン型(別名:うんk型)である。今回ソーセージマシン型がはじめて登場したがそれ以前に「トリパノソーマ」が全く伝わってないアクシデントがあった。ボケてもないし…。

 

25日目

インターネットで前にクマモンが餅つき機の前でちょけてたら手袋を巻き込まれてしまう動画をインターネットミームの先輩に敬意を示すべく使用したところ、「クマモンかあい〜♪」とすべての感想を持って行かれてしまった渋い回である…。

 

26日目

本当に特筆すべきことがない日です。餅つき機の動画が特筆すべきでもない日常になってしまってるのが、おそろしいがその先に何があるのかというのを確かめたくもある…。私は修羅なのかもしれない…。

 

27日目

この日修羅は中学時代の同級生と久々の面会。みんなお酒を飲む年齢になっていて、大学や職場で躾けられたお酒の飲み方で楽しんでいた。僕は大学なんて行く意味あっかよバカがと思って進学せずに芸人になる道を選んで、お笑いライブの打ち上げにたまに参加してもほぼコーラしか飲まないので選んだ道と階段の段差の差にグッときてしまった。家に帰って「ポカリでチュルチュルになった唾を表してる抽象画」と韻を踏んでいたら自分で選んだ道がもしかしてイバラすら生えてない無味の道なのでは?ということに気づく修羅であった。

 

28日目

テンションが高くなる日、低くなる日が二分している。多分軽い躁鬱症を患ってると思ってるんですけど、この日は軽い躁の日で何かをしなきゃな〜という気分になってしたのがタイトルにだっちゅ〜〜のッ!をつけるということだった。僕は本当に本当に軽い躁です。

 

29日目

どうせツイッターの動画だと思って金玉とかセックスとか言ってきてるけどダメですよね?

 

 30日目

BUDDHA BRANDの人間発電所というラップは最初に「緑の五本指」「赤目のダルマのおじき」とかかっこいい単語(調べたらラッパーのまた別の名らしいですね)を言ってるんですけど、それに影響を受けこの日からさらに1ワードタイトルにつけるように。関係ないがこれは餅つき機の動画史上最遅BPMなのでは?

 

31日目

基本的にめちゃくちゃだらしがないのでよく物を紛失するがこの日はヘッドバンドを紛失した。風呂上がりだったにもかかわらずヘッドバンドがないとラッパーとしての箔がなくなったような気がしてワックスを泣く泣くつけた。ヘッドバンドは全然関係ないパーカーのフードの中に入っていた。

 

32日目

餅つき機の動画でピックアップするべき物があるとしたら、迷わずこれをあげる。これはインターネット上に唯一存在する、ブラジルの餅つき機の動画だから。

 

33日目

この日は牛女という先輩芸人のコンビの方と同期の歩魚ろんとイッペーとニューシャトルの三井ちゃんと埼玉まで川に行った。川遊びをするのは初めてでとても楽しかった。長瀞という場所だったのだが阿左美冷蔵という天然氷を使った氷屋さんがあるので、かき氷が有名な場所だそうで確かに食べてみると全然頭が痛くならなくてシロップの掛かってない氷だけを食べると氷にはない雪のような少し重みのある味がした。くるみそばもうまかったし、本当に楽しかった〜。本当に楽しい日に記念碑を立てるような気持ちで好きな小説のアメリカの鱒釣りの名前を書いた。

 

34日目

あまり土地勘とか鉄道路線に詳しくもないのに用賀で韻を踏んだことを少し後悔しています。用賀といえば昔テレビで松任谷由実さんが「用賀は昔ヨガの上手い先生が住んでいたから用賀になった」とおっしゃっていたが、なぜあのような素晴らしい歌を歌うシンガーの方がそんな大嘘をぶっこいたのか理解できません。調べてないけど絶対嘘じゃないですか?

 

35日目

このころから餅つき機の動画が少なくなってる危機感はあった。リプライで前に「今回の餅つき機は動きが少ない」とクレームを受けたこともあり、なるべく動きのある動画を使いたいのは山々だが今回のようなもぞもぞしてる餅つき機が多くなっていた。一度ボツにした動画をまた使うのはやはり失礼なのではという気持ちもある。だっておらは餅つきラップのプロだから…。(テリーマンだったのか…)

 

36日目

毎日自撮りしていると自分の顔に違和感を持つ。この日はサングラス外した通常の顔に違和感覚えて投稿して寝るまでつけていた。

 

37日目

川に行った時に帽子を拾って、それを試しにかぶってみました。

 

38日目

リバーシブルだったので裏返してかぶってみました。

 

39日目

先月に目の病気で一瞬サングラスを変えたと言いましたが、あれは大嘘です。紛失です。パーフェクトなイメージを失いたくなかったんです。この日もサングラスを紛失してしまいました。前回と同じサングラスをかけるのがなぜか気に入らず、映画館で配られる3Dメガネをかけてみたんですけどやはり映画を見に来た人の範疇から逃れられていない気がします。とそのときピンときました。海外のラッパーで棒状のサイバー的サングラスをかけている人がいたな…と。早速アルミテープを改良して作ってみました。

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いじめられっ子のロボットみたいになってしまいました…。こいつがラップしてても全然かっこよくない…。

 

ヘッドバンドと3Dメガネを追加して再起を図ります。

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諦めました。

 

40日目

1月に街裏ぴんくさんの単独を観に行ってエンディングでかかっててかっこいいなと思った曲を偶然見つけラップできて嬉しかった

 

41日目

32倍速の餅つき機の動画を使っているので、粒立っていたもち米がぬるぬるとツヤを得るメタモルフォーゼが美しい動画

 

42日目

もう動画の弾数が怪しくなってきていて、汚いからあまり使いたくなかったソーセージマシン型の動画をつかってるし最後の方は見つめる子供メインになってる動画

 

43日目

むちゃくちゃ分厚いカンペが写ってるね…

 

44日目

もうYouTubeには餅つき機の動画がなくて、たしかニコニコ動画から撮影したと思う。でもこれも大元を辿ればYouTubeに投稿されていたものらしく、ニコニコ動画に餅つき機文化がないことを悲しんだ。

 

45日目

この日は昼に同期の芸人のたかたかとばったり遭遇。

たかたかはこういってはなんだがネタが面白くなく養成所でも2回連続で最下位をとって卒業しているのだが、それを上回るコミュニケーション能力と行動力があるため、謎の人脈を生かして同期では最も早く赤坂ブリッツの舞台に立ったりとまた違う意味で彼の行動から学ぶべき部分も多く、イジりつつもリスペクトしていた。そんな彼が新たなキャラとして生み出したのがアイス芸人としての たかたか で、もうすでにアイスマン福留さんというパイオニアがいるところにアイスマン福留さんがいるということを知った上で土足で乗り込み金のスプーンのネックレスを首にぶら下げるといういでたちで、さらにTwitterでは毎日アイスを紹介し、さらにそのアイスにツッコミを入れるというコーナーを始めた。しかしアイスはそもそもボケる目的で制作されていないため次第にツッコミというよりイチャモンのコーナーへと変貌し、イチャモンもつけれなかったアイスには"報告"が行われていた

↑丸がいっぱいなのは、ツッコミではなく報告である。

 

そんなたかたかは毎日餅つき機を紹介する大久保五兆と餅つき機にライバル心を抱いてるらしく餅つき機の動画のRT数には納得がいっていないらしい。話によれば「毎日餅つき機紹介してるだけなのに何が面白いのか…」と首を傾げていたらしい。MC大久保五兆を餅つき機の紹介動画と語ったのは彼が初めてだしこれからも現れないだろう。仲良くしていきたい。

 

46日目

最終回です。なんかちょっと感謝のメッセージをいうのもなんなんでいつもと同じような感じでラップをして終わりました。トーフビーツ、批判されてるイメージがあったけどいい歌ですね。

 

これでMC大久保五兆はひとまず終わりなんですけど、これまで応援してくださった方への感謝を込めてすべての動画をまとめたDVDを売るか、ツイキャスで大反省会して終わろうかと思っています。あらためてこの場を借りて感謝の言葉を述べさせていただきます。ありがとうございました!

御殿

ピカッ!!!!!!

 
目の前が閃光で包まれ、何も見えなくなる。
 
明石家さんまは一瞬その細い目を反射的に閉じたが、すぐさま何事もなかったように目を開きカメラマンの方向を睨みつけた。1本目の収録のときも気になっていたのだがカメラマンのつけている腕時計が照明を反射しているのだ、収録後注意したはずだが直されていない。自分の名が冠されているこのさんま御殿にて狼藉を働くものは許さない。プロとしての怒りのこもったピシリと重い視線を向ける。光を浴びてから睨むまでこの間僅か0.5秒。どんなアクシデントにも生理的瞬発力と40年間培った舞台テレビの経験則から瞬時に正解となる行動に移す。天才と呼ばれた男のプライドがなしうる業だった。
 
だが、同時に天才は1秒前とスタジオの何かが違うことにも気づいた。景色が歪んでいる?もしや先ほどの閃光はめまいの前兆だったのか?アカン、とりあえず場を乱すわけにはいかない、今はワガママ女SPのトークをバービーが話している、集中せねば、と冷静に傍に置いたテーブルに手を伸ばそうとするが指先がピクリとも動かない。一体何がどうなっているのだ?さんまはパニックに陥った。
 
「ほんならハジメのことはどう思っとんねん!?」
 
俺が勝手にしゃべりだした。いや、俺は喋っていない。今気づいたのだが俺は口を開けたまま表情を変えることもできずにいる。とりあえず状況を生理するためにスタッフゾーンの足元にあるモニターに目を移すと、いつも通りの風景。ニューロンが疑問符で埋め尽くされるとともに、空が晴れあがるかのごとくゆっくりとゆっくりと状況を理解した。
 
俺はゴジ棒になっていた。(注・踊る!さんま御殿にてさんまが持っているゴジラにさんまが食われてる指し棒のこと)
 
明石家さんまは全身からアドレナリンが噴出したのを感じた。中村玉緒内山信二と対面したときにしか感じなかった高揚感。戸惑い、恐怖など凡人然としたものではなく"ネタ"になる!という天才ならではの高揚であった。今まで人類が誰も成しえなかったエピソードトークをすることができる!聖書の神様がノアに方舟を造らせ、イスラムの神様がムハンマドヒジュラの使命を与えたのと同じく、笑いの神様がいるとしたらこの明石家さんまを一粒選していただき、最後の仕事が与えられたような気がした。、円形闘技場で虎と向き合うような心持ちへとなり、どのように現実味をもってこの珍奇な出来事にオチをつけるべきか思考を巡らせていた。
 
このとき、天才が一つ誤算をしていた。もうひとりの明石家さんまのゲストトークが終盤に差し掛かっていたということでを見逃していたのである。
 
「そうか〜、でもそういうところ含めてハジメを許してんねやろ?」
「いえ、別に…」
「ホヮ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜笑笑笑」
 
ガンガンガン!!!!!!!!!!!!!!!!!
 
ゴジ棒となった男は最初何が起きたのか判別ができず、3回目の殴打で気がついた。明石家さんまがゴジ棒をテーブルに打ち付ける。何度も何度も。笑うだけでは発散できなかったエネルギーをソフビの脳に直接ダメージを叩き込まれた。痛みより先に嘔吐をイメージするほどのショックに意識も虚ろに目を上げると、明石家さんまは俺のことなど意にも解せず、ピンクレディーの娘とのトークを始めていた。
 
ピンクレディーの娘「…そしたらぁ〜ママの服みたいなピッカピカの服を着た男しかこなかったんですよ〜」
「ホヮ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜笑笑笑」
 
ガンガンガン!!!!!!!!!!!!!!!!!
 
松本明子「でそのまま「おまんこ」って言っちゃって〜。放送後、鶴光さんが親指を立ててくれました。」
「ホヮ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜笑笑笑」
 
ガンガンガン!!!!!!!!!!!!!!!!!
 
紫吹淳助六弁当なんか食いたくない!って言ってその上にラメでテカテカのうんちしました。」
「ホヮ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜笑笑笑」
 
ガンガンガン!!!!!!!!!!!!!!!!!
 
よく知らないダンサー「私、招待された結婚式で自前の歌舞伎揚げしか食べませんでした。」
「ホヮ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜笑笑笑」
 
ガンガンガン!!!!!!!!!!!!!!!!!
 
あれから30分、おおよそ100回以上の殴打に、ゴジ棒となった男は三半規管を寒天のようにグズグズにされてしまった。しかし歯をくいしばることも激しい嗚咽感に胃液を吐き出すこともできない。先ほどの高揚どこへやら、自分自身が自分自身の手によっていたぶられ、この我が城さんま御殿で破壊されてゆく恐怖を老いらくの体に初めて刻み込むこととなった。心臓はクシャクシャの新聞紙のようになり、脳裏にうかぶのは何故かもう二度とは足を踏み入れることのできないであろうホンマでっか!?TVのスタジオ、そして門倉教授の顔であった。
 
「カット!お疲れさまでした〜〜!」
 
ディレクターの声が御殿に響き、収録が終わる。ゴジ棒となった男は明石家さんまが自らを脇机の上に置き、廊下を先導して歩いてゆく背中を黙って見ていた。明石家さんまが一瞬振り返り、目があった気がした。しかしそれも気のせいなんだろう。少なくとも明石家さんまだった頃の俺はゴジ棒なんかを一度たりとも気にしたことはない。今のあいつの、明石家さんまの容れ物の中身は一体誰なんだろう?もともとゴジ棒の中身だったやつ?それとも精神が二つに分裂してたまたま片方の俺が近くのゴジ棒という容れ物に入っていっただけ?いやはや俺はもともとゴジ棒で気が狂い、自分のことを明石家さんまと勘違いしている可能性だってある。一体どれが本当の俺かわからなくなっていったが、幸い次の収録の2週間後まで俺は薄暗い倉庫に閉じ込められる、普段忙殺されている時に比べたら掃いて捨てるほど時間はある。ようやく寝顔を人に見せずに考え続けることができたんだ、考えよう。痛覚により感覚はあることが分かったがゴジ棒としての俺は腹が空くのかな?ゴジ棒に死はあるのかな?もう一度テレビの前で何千万人を笑わせることはできるかな?明石家さんまは死んでも、俺の精神は置いてきぼりになるのかな?この状況に陥っているのは世界で俺だけなのかな?スタッフにも後輩にもテレビの前にもこの状況は、伝わらない、伝えることができないから。だんだんスタジオからスタッフが消えていくにしたがい、また30分前の、近づいてくる痛みとは違う恐怖が胸にシュルリラシュルリと入ってきた。カメラが俺の前に立ち番組最後のカットを撮っている。
 
助けてくれ助けてくれと数珠を捻るような気持ちでカメラの奥に視線を送ったが、そこにはいつもの笑顔のゴジ棒が横たわっているだけであった。

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7月のMC大久保五兆

1日目 

まずはじめにいろんな人から「大久保さん、あれなにやってるんですか?????????なにが目的なんですか?????????」といわれるのでご説明させていただくが、事のはじまりといえば前からいろんな人に「こんなん撮ったんですけどどうですか〜?」とウケるために撮った映像を見せてたんですけど、そのうちのひとつをシャラ〜ぺさんが気に入ってくださり、こんなにウケるならTwitterに投稿でもすっか〜としたところ結構当時のフォロワーのわりにRTされて、翌日に「毎日同じのうpしてよ」とさらにアドバイスをいただいたのがはじまりで、そのときはまぁ世間も3日で飽きるだろうなと思ってたのですが意外に継続のウケを知った以上毎日深夜1時超えるまで起きてなきゃいけないという枷をおいながらも続けてしまっている。1本目、撮影日は去年の12月頃でしょうか?特にこのときはこんな世間に見せるもんだとは思ってもいなかったので一番ヒゲが無精である。

 

2日目

投稿後餅つき機の動画のあとにイエー♪があったほうがいいとの指摘を受ける。概ね好評。

 

3日目

投稿後「エムシー」ではなく「エムスィ〜」ではとの指摘。本人のいないところに正解がある。この日から同期のどういう回転なの!?の誕生日プレゼントにしようかと思っていたヘッドバンドを大久保五兆用にする。

 

4日目

問題作。スランプに陥った。というのも冒頭は「ヘイヨー 俺はエムスィ〜大久保五兆」ではじまるのが常だったのだが、どう頑張っても「ヘイヨー 俺はエムスィ〜五兆」としか言えなくなってしまったのだ。今となっては理由は簡単でこの最初のヘイヨーは前の小節(でいいんですかね?)に組み込まれているのだが、それを丁寧に踏んでしまっているため大久保の音のスペースがなくなってしまったのだ。いまでもこのミスはよくする。

 

5日目

この日は紅さそりライブというのに呼んでいただき、その打ち上げが長引き終電に乗って結果1時前後に投稿するというルールを破ってしまった。いや、本当はルールなんてないんですが、だんだんと毎日やる事でけもの道というか、こうでなくてはいけない完全体の大久保五兆が出来上がっていってきている。とりあえず深夜自宅にいないことも多いので撮り溜めを決意。

 

6日目

ここらへんから「キツいな……」が少し出てくる。でもまだ10%に満たない。

 

7日目

焦ってナンバリングを忘れてる。一週間経ってだいぶ小慣れてきたか?ここで気づいたのですが、餅つき機の動画って自分にリプライ送る形で連結させてるんですけどその一番上の1と4が結構のびてる。人間の心理的に一番上がのびやすいのでしょうか?だとしたら7も…と期待しつつ就寝。翌日そこまででもなくて笑う。

 

8日目

7よりこっちのほうがわりかし伸びたことで前日の法則が完全に崩壊。餅つき機とラップのBPMがリンクしてるほど伸びやすいのか?わからない…。

 

9日目

この日はくら寿司に行って、何の気なしに作った動画がよく伸びて満足。サングラスの奥でホクホク顔。

くら寿司で何の気なしにつくった動画。今のところ僕のツイートで一番伸びた。

 

10日目

髪の毛切りに行って失敗した。韓国ポップスターみたいにされた…。本当にヘッドバンドがあってよかった。

 

11日目

この餅つき機の動画全画面だと真っ黒になるバグがあって撮影大変だった記憶があります。

 

12日目

餅つき機のラップのカンペをガン見してるところが写り込んでいると一般の方に指摘され恥ずかしかった。いいでしょ別に!!!!!!!

 

13日目

餅つき機の動画あるあるとしてサングラスに餅つき機が写り込んでしまうというミス(過去のやつもよく見ると写り込んでるやつ山ほどあります)をよくやるのですがそれを恐れすぎてむちゃくちゃ変なアングルになってしまっている。この日はもう餅つきノイローゼになっていて11、12ときたから次は11?とナンバリング間違えて一回削除した日でもある。わからなくなってきた。

 

14日目

二週間たちました。この日は体がしんどすぎたため過去の作品。これ聴いて改めて思うんですけどクレバてかっこいいですね。

 

15日目

ちょっと変化をつけてみようかとDJっぽい格好してみて朝起きたら1RTだけで死ぬほど笑ってしまった。大久保五兆に何を求めとんじゃ。

 

16日目

銭湯にゆっくり浸かって松のやで120円ジョッキコーラ飲んでたら投稿忘れる大失態。この上からプレスするタイプの工場の餅つき機怖いですね

 

17日目

改めて見てみたが本当に記憶がない、コメントしようもない。確実に一歩奥へ踏み込んでいる。

 

18日目

この回はセイキンの動画では?と言われたが、餅つき機の動画です。

 

19日目

これは撮り溜めしたやつかな?中国の餅つき機の動画です。

 

20日目

これも確か撮り溜めしたやつです。体がしんどかった。

 

21日目

目が腫れたためいつものサングラスがかけられず急遽サングラスを変更。中学の時インド旅行行った時に買ってもらったものです。ちなみにいつものやつは妙高にスキーに行った時に購入。

 

22日目

だいぶリリックを書き上げる速度も上がり、トータル15分ほどで撮影が終わるようになった。初期に比べると大成長だが、「深夜一時にこんなラップはどう”だ”?」といつもは「どう”か”?」なのにまちがえているとの指摘。正直全然意識してなかったし知ったこっちゃね〜。すみません。

 

以上です。餅つき機の動画の底が見えかけてるんですけどまあそこは頑張って、どうにか100は超えたいですね。深夜1時毎晩起きてるの辛くてストレスでものもらいできまくってるんですけど頑張ります。

暗算

パパパパパパパパパパパパパパパ

 

「…7539です」

「ご名答。うん、1.76秒の正答率も95%越えてきたね。次週からまた少し速度を上げてみようか」

「…はい」

「今、日本のフラッシュ暗算やってる小学生5年生で一番強いのは君だからね。次こそは絶対高学年の部優勝しなくちゃね」

「…はい」

「そのためには95%じゃダメなこともわかるよね。じゃあ最後に4桁10個の暗算30セットでやめにしようか」

 

外ではジ〜ヨジ〜ヨと蝉が鳴いている。なんという種類でどんな色かたちをしているのかは知らない。もう5回目の夏休みなのに5回ともクーラーの効いた部屋でずっと数字ばかり追いかけている。

 

もう頭脳開発塾に行きたくない。何ヶ月か前、一度家に帰らないことに決めたが、どこで何をしていいかわからなかった。公園のベンチで暗くなるまで座って、たまらなく腹が減っていたらお巡りさんに声をかけられて家に連れて帰らされた。お巡りさんが玄関から出て行った瞬間、お母さんに頬を思い切り叩かれた。最初は心配させるなと怒鳴りながら叩かれたが、そのうち金切り声をあげながら泣きじゃくり何を言ってるかわからなくなっていた。お母さんは僕のことを好きじゃない。人形だとしか思っていない。心配なら家なんかにいないで自分の足で探すとおもう。数日後久しぶりに病院から帰ってきた父さんは「毎日塾行ってて偉いな」と話しかけてくれた。父さんは僕のことに興味すらないのだと思う。

 

クラスメイトとの会話もなくなった。いじめてくるやつもいないし僕から話しかけると応じてくれる。ただ、話しかけられない、誘われない。あたりまえだ、予定が月に25日、頭脳開発塾で埋まってるやつがどう仲良くなればいいんだろう。いじめられるだけの欠損も友達になるだけの価値もない。小学三年生の頃一度だけ休みの日に友達についていった。ニンテンドーDS遊戯王も持ってなくてほとんど遊べなかったけど、それだけでよかった。はじめて遊戯王のデッキを見せてもらったけど遊び方もわからないので右下の数字をずっと足していた。248500。みんな半信半疑で電卓であっているか確かめた後に、すごいねと褒めてくれた。僕のできることはポケットに入る電卓ができることだ。

 

僕には頭脳開発塾を壊す力も、僕を縛り付ける母さんを絞め殺す腕力もない。だから今はフラッシュ暗算をとにかくやる。そして秋の全日本大会の高学年の部で勝つ。優勝したらようやく僕の前にマイクが向いたら、そこで引退を発表する。この世の全ての呪詛、心の叫びをそこで放ってやるんだ。前みたいなミスはしない。秋田の6年生有麻和樹の逆転優勝。あいつのせいで僕の計画は1年伸びた。とにかくなにがなんでもやってやる。ぶっ倒してみせる。

 

「第36回フラッシュ暗算全国大会小学生の部 いよいよ始まります、決勝戦。今年も予選を勝ち抜いた2人の猛者が暗算で戦い抜きます。まず最初の決勝進出者は東京都小学五年生田中優くん!続きまして前年度チャンピオン秋田県小学六年生有麻和樹くん!」

 

有麻も全問正解で決勝へ上がってきた。ここで負けるわけにはいかない。

 

「それでは決勝のルールを説明します。3桁15枚のフラッシュ暗算をしていただきます。より早いフラッシュ暗算を正解した方の優勝となります。それでは最初は2.00秒からです。どうぞ。」

 

ピッ ピッ ピー

 パパパパパパパパパパパパパパパ

 

「それではお二人、回答をどうぞ!!」

「「7651」」

「…両者正解です。おめでとうございます。」

 

その後も0.01秒刻みで秒数は短くなっていくが一向に決着はつかない。有麻の方を見るとブレザーを脱ぎだいぶ疲弊しているのがうかがえた。1時間経ちお互い消耗している。次が、1.70秒。練習でもしたことのない未知の領域だ。「え〜ここで大会からのアナウンスです、時間の都合もございまして、次が最後の出題となります何卒ご了承ください」

もう有麻なんてどうでもいい、僕が、正解を出す。

 

次で決める

 

次で決める

 

次が最後、勝つしかない

 

「それでは参りましょう。小学生対決も佳境です。どうぞ!!!!!!!!」

ピッ ピッ ピー

 


HOTEI - スリル

 

いや数字出せよ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!長いよ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!で誰!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!長くて誰!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!おい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!数字を出せよ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!おいこら!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!なめんなよカス!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

有麻「しめて792布袋557女98火花16信号機67不明1ゆっくりです」

 

いや正解すんのかい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! 

 

僕は脳からゆっくり血が下がっていくのを感じて、目を閉じた

 

 

 

読書感想文・1973年のピンボール(著・村上春樹)

東京に来て14ヶ月が経ちました。

 

一人暮らしも少しずつ慣れてきまして、引っ越してきた当初は右も左もわからず、映画レオンのジャン・レノに憧れて1Lの牛乳を買ったもののコップ一杯飲んで満足したまま放置し、じりじり賞味期限を迎え、半泣きで700ml牛乳を一気飲みするということもありましたが、今では「コーンフレークを買えば一気飲みしなくていい」という知恵を手にしました。夜ひとり泣きたくなったり元気ががなくなった時はフードバトルクラブで岸義行と山本晃也がバトルしてる動画見たら勇気もらえるし結構笑えることも知りました。健康のために自炊したらコバエが湧きすぎるのでコバエコナーズを買ってきたものの、2箱同時に開けてしまい部屋をコバエコナーズ腐敗臭にまみらせて軽い黒魔術したときくらいコバエを逆に多く呼び込んでしまうこともなくなりました。ほんとうに日々タフになっていくことを感じます。

 

話は変わるのですが、僕は完全に中学の時に村上春樹にハマっていて、当時所属していた陸上部の遠征にも海辺のカフカねじまき鳥クロニクルをいつでも読めるように携えていて、それこそ100m走の直前までストレッチをしながら読んでいたんですけど、あるときちょうどそのストレッチの最中、セックスのシーンにぶちあたってしまい、まぁ14歳なんで確実に勃起し棄権するか迷った結果勃起しながら100m走り抜け自己ベストを超大幅に更新するということもあって、まぁそれくらい好きだったわけです。

 

特に好きだったのが村上春樹がデビューしてからのいわゆる鼠三部作といわれる風の歌を聴け、1973年のピンボール羊をめぐる冒険で、主人公とその友人の鼠と呼ばれる男の関係を描いてるんですけど、これが背伸びしたい年頃の僕にどストライクでしていつか東京に行けばこいつらみたいにクセのあるマスターがいるバーで永久に愛想もない会話したり、プールサイドでボケっと時間つぶして気まぐれに泳いで、ちょっぴりストレンジな恋して、誰もが孤独で、そして主人公になれると思ってたんです!

 

……いやマジでなんなんすかね村上春樹。ただの大うそつきじゃないですか。開けたばかりのツーウィークのコンタクトレンズと歯ブラシをユニットバスのトイレに落としてそれ以降ユニットバスの蓋しめてたらあるとき寝ぼけて蓋におしっこして全方向に跳ね返っておしっこがたんぽぽみたいになった描写ないじゃないですか!松屋行って券売機に500円2枚入れたのにお釣り出てこなくてお昼の忙しい時間にも関わらず店員さんに頭下げて機械開けてもらったらコインの枚数正常でペテン師を見る目で見られて泣きそうになりながらグリーンカレー食う描写なかったじゃないですか!外出るのだるいから一日中YouTubeみて登録者数2万人くらいのほぼ知らないYouTuberのモノマネ90点レベルでできるようになって友達に「しらね〜よw」のツッコミありきで披露したら友達も同じライフサイクルだから100パーセントで伝わって爆ウケする描写もない!女との出会いもほぼ0!バイト先でワタナベのライブを中心に活動してる俺と同じくらい勤務態度悪いお笑いファンと仲良くなったけど社員にセクハラされて5ヶ月で辞めてったからそれ以降特に何もない!村上春樹!マジでヨーロッパ住んでるらしいけど行く機会あったら殴るからな!詐欺だ!俺は喧嘩商売とケンガンアシュラを7軒のブックオフ走り回って読破したから足腰と喧嘩の技術が同時に向上したんだぞ、村上!せいぜい金的にジョニーウォーカーの瓶を隠して防御するこったな、覚悟しとけ!

 

いやでもそんななかで唯一村上春樹の描いた主人公と俺がダブってるシーンがあって、1973年のピンボールで街を離れた主人公がバーで鼠と遊んでたスペースシップというピンボールを探すシーン(というかストーリーの主軸)があるんですけど、俺も地元にいた頃めちゃくちゃ仲良かった友達とビンゴギャラクシーというメダルゲームをしてて、友達が大学受験してる期間中しばらくやらずにたら地元のゲーセン潰れたりビンゴギャラクシー自体が撤去されてたりして、ゲームセンターはほんとうにしばらく見ない間に大型の味気もクソもないプッシャーゲームだけになっていて、その前に一日中「毎日おもしろくないですよ〜」って張り紙背中に貼ったジジイとオバハンが座っているという街自体の終わりというか絶望すら感じるようになっていて酷く悲しんだのを昨日のことのように思い出します。

 

そして僕は東京に来て、どうにかして老人が座ってないビンゴギャラクシーを探す旅に出たんですけど、ま〜ないんですよジジイの座ってないビンゴギャラクシー。僕の地元は娯楽がなかったんで比較的大型機にしてはシンプルな構造のビンゴギャラクシーは色気がなかったのかジジイ人気がなくガリレオファクトリーグランドクロスなどの演出、ジャックポット共に多めの台が黒山の人だかり、いやジジイの山にジジイがたかってる状態で月桂冠のワンカップを置いて場所取りして月桂冠ごと台奪われて、お互いのジャンパー掴み合って落下速度0の巴投げなんかしちゃってるような状態だったのですが、東京のゲームセンターのメダルコーナーにはパチンコ屋の音量ではもう体が持たないジジイかパチンコ屋をなんらかの理由で村八分にされたジジイしかいないので比較的落ち着いた台にジジイが集まる傾向があるらしく、ジジイがビンゴギャラクシーの周りで競馬予想している池袋西口アドアーズは潰れたし、おそらくライフリーにパンパンにうんこ漏らしてるジジイが常駐してる新宿プレイランド カ〜ニバルはライフリーにうんこパンパンに漏らしてるジジイいるから論外なわけです。これで東京の主要ビンゴギャラクシーは現在0です。

 

ときおり夢の中でビンゴギャラクシーをプレイしていることがあります。夢の中で僕は中学生で隣には岸本がいて20BETしていて。そして最初の三球が回る盤面に発射されていき8、21、24に吸い込まれていく。そして審判者が4球目の色を告げる。……緑。14に吸い込まれる。5球目。赤。……17。スリースポットビンゴ。リベットするルーレットが回る、オッズは3倍、ラッキー。また兵隊が時刻を知らせるみたいに3球発射されていき、補充されていき…。それだけで目を覚ますのです。それだけの夢なのですがたまらなく幸せで朝起きるといつも泣いているのです。

 

僕はもうあの頃に戻れないし、あの頃一番美しく楽しかったビンゴギャラクシーはもうないことは自明で。これからどんどんビンゴギャラクシーは記憶の中で美しくなっていくし、古びたビンゴギャラクシーが一台、また一台とゲームセンターから消えていくたびに高いくそびえる城へと変わっていくんだろうと思う。だから、話を戻せば、村上春樹がこういうことの切なさを伝えることができる一番最後の手法として主人公が最後スペースシップと再会できたのはどこか自分の中の救いでもあるのかなと、先日再読して思った。

 

ビンゴギャラクシーが「ない」自分は今東京で何をしているのか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それは新宿のタイトーステーションでアニマロッタ3〜伝説のアニマ〜やって、ビンゴバルーン、ハニーエイト、チェーンボンバーの布陣でちょうどよく増やしつつ度々入るクリスタルチャレンジにいやシステムはまぁまぁええけど誰が得するんじゃこの時間と少々イラつきメダル300枚以上増やした日はいわもとQで天そば大盛り食うということなのです…。

 

だれか農薬貸して〜!ペプシに混ぜて死ぬからw